なぜそうなるか

車検はいつから受けられる?——施行規則は「満了日の二月前」から受けても、次の有効期間は満了日の翌日から数えると定めていました

車検証を見て、有効期間の満了日が近いと気づくことがあります。年度末の混み合う時期に重なりそうなら、なおさらです。

そこで浮かぶのが、いつから車検を受けられるのか、という問いです。早めに受けたら、残っている期間が無駄になるのではないか、という心配もついてきます。

車検は、法律の上では「継続検査」と呼ばれます。有効期間が切れたあとも車を使い続けるときに受ける検査で、道路運送車両法の第62条に定めがあります。

受けられる時期と、受けたあとの有効期間の数え方は、同じ法律の施行規則の条文です。その決まりは、2025年4月1日に改められました。

この記事では、道路運送車両法と施行規則の条文、国土交通省の2024年6月の報道発表、国土交通省の検査登録の案内を読み、書かれていることを並べました。

扱うのは、有効期間と受けられる時期の決まりだけです。どこで受けるのがよいか、費用はいくらかは扱いません。条文と案内は2026年9月26日に読んだもので、その後の改正の有無は確かめていません。

この記事でわかること
・車検は、有効期間が満了する日の2か月前から受けられる
・2か月前から満了日までに受ければ、次の有効期間は満了日の翌日から数える
・この期間は2025年4月1日から2か月になった(それまでは1か月)
・自家用の乗用車の有効期間は2年で、はじめての車検証だけ3年
・自賠責保険の決まりも、同じ日に合わせて改められた

車検証の有効期間は何年?

自家用の乗用車は、何年ごとに車検を受ける?

道路運送車両法の第61条は、事業用などを除く「その他の自動車」を2年としていました。

自動車検査証の有効期間は、旅客を運送する自動車運送事業の用に供する自動車、貨物の運送の用に供する自動車及び国土交通省令で定める自家用自動車であつて、検査対象軽自動車以外のものにあつては一年、その他の自動車にあつては二年とする。

はじめて車検証が出るときだけは、期間が変わります。第61条第2項は、自家用乗用自動車と二輪の小型自動車について、はじめての車検証の有効期間を3年としていました。

前項の規定により自動車検査証の有効期間を二年とされる自動車のうち自家用乗用自動車(人の運送の用に供する自家用自動車であつて、国土交通省令で定めるものを除く。)及び二輪の小型自動車であるもの

条文のかっこ書きには、国土交通省令で定めるものを除く、とあります。どの車がそこに入るかは、この記事では並べていません。

車検は、いつから受けられる?

満了日の3週間前でないと、受けられない?

国土交通省の検査登録の案内は、有効期間の切れる2カ月前から受けることができると書いていました。

継続検査(車検)は、有効期間の切れる2カ月前から受けることができます。

同じ案内の冒頭は、車検の意味の説明から始まります。

自動車検査証の有効期間満了後も引き続き使用する場合には、使用者は最寄りの運輸支局等で継続検査(車検)を受けなければなりません。

早めに受けたら、残りの期間はどうなる?

1か月半前に受けたら、残っていた期間は消える?

施行規則の第44条は、2か月前から満了日までに受けた場合、新しい有効期間を満了日の翌日から数えると定めていました。

第44条の最初の文は、有効期間を数え始める日の原則です。

自動車検査証の有効期間の起算日は、当該自動車検査証を交付する日又は当該自動車検査証に係る有効期間を法第七十二条第一項の規定により記録する日とする。

そのすぐあとに、ただし書が続きます。

ただし、自動車検査証の有効期間が満了する日の二月前から当該期間が満了する日までの間に継続検査を行い、当該自動車検査証に係る有効期間を法第七十二条第一項の規定により記録する場合は、当該自動車検査証の有効期間が満了する日の翌日とする。

この期間に受けることの意味を、国土交通省の報道発表は注で補っています。

この期間に受検すると、残存する旧車検証の有効期間を失うことなく、新車検証に更新できます

たとえば満了日が12月10日の車を10月20日に受けたなら、次の有効期間は12月11日から数えることになります(第44条のただし書を日付に当てはめた当方の読みです)。報道発表が「残存する旧車検証の有効期間を失うことなく」と書いているのは、この2か月の間に受けた場合のことです。

いつから2か月になったの?

2か月になったのは2025年4月1日です。国土交通省は2024年6月25日の報道発表で、改正の前の扱いに触れています。

現在、車検は、「有効期間満了日の 1か月前 から満了日までの間」 ※ に受検いただいていますが、車検需要が年度末に集中しているため、この時期は、自動車ユーザーが整備や車検の予約が取りづらく、自動車整備士も残業・休日出勤に追われるという問題が生じています。

同じ発表は、期間を延ばした理由を「年度末における車検の混雑緩和と自動車整備士の働き方の改善」と挙げています。自賠責保険の有効期間の決まりも、同じ日に合わせて改められた、という一文もあります。

自賠責保険の有効期間もこれに整合させるため自動車損害賠償保障法施行規則を改正しました。

よくある質問

自分の車がいつ車検を受けられるかは、この記事で分かりますか

この記事では判断できません。受けられる時期は、車検証に記録された有効期間の満了日から数えます。手元の車検証で満了日を確かめてください。

2か月より前に受けたら、どうなりますか

第44条の原則の文では、起算日は有効期間を記録する日です。ただし書が当てはまるのは2か月前から満了日までの間に受けた場合だけで、それより前に受けたときの扱いを、この記事では日付に当てはめて並べていません。

車検の費用は、この記事で分かりますか

分かりません。国土交通省の案内は、検査手数料のほかに税や保険の費用がかかると書いていますが、額はこの記事では扱っていません。

この整理が変わる条件

車検の受けられる時期のめやす
・有効期間が満了する日の2か月前から受けられる
・その間に受ければ、次の有効期間は満了日の翌日から数える
・2か月になったのは2025年4月1日から
・自家用の乗用車は2年、はじめての車検証は3年
・自賠責保険の決まりも同じ日に合わせて改められた

出典

車検の予約を取る前に、手元の車検証で有効期間の満了日を確かめてください。

当方が上の出典を引いて確かめた日:

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